インナーチャイルドは”溜まっている感情”

自分でできるインナーチャイルドの癒し&取り戻す方法

 

今回は「インナーチャイルド」についてのお話をしていこうと思います。

 

このページにたどりついたあなたなら、「今、ちょうどインナーチャイルドの存在に気づく」そんな時期なんだと思います。

 

この記事を読んでいらっしゃる方の中には、“インナーチャイルド”という言葉を聞いたことがある程度という理解の方もいるでしょうし、「初めて聞いた単語」という方もいらっしゃるかもしれません。

 

また、「インナーチャイルド」という言葉は心理学の専門用語なので、心理学の勉強をされたことがある方ならよく知っているという人もいるかもしれません。

 

このインナーチャイルドの存在と自分の中のインナーチャイルドを向き合うことが、今後のあなたの人生と大きな関わりを持っていくのです。このテーマは、たった1回の説明で済む内容ではなく、とても奥が深い内容になってしまうので、シリーズ化してお届けしたいと思います。

 

今回はインナーチャイルドという言葉を知らない方も、なんとなく知っている方もまずはインナーチャイルドについて学んでみるというところから記事をスタートさせようと思います。

 

 

インナーチャイルドって、いったい「何」?

 

「インナーチャイルド」というのは前述の通り「心理学」で使われる専門用語です。

ヨガを勉強されいる方や今ではスピリチュアルを勉強されていらっしゃる方にとっても馴染み深い言葉かもしれません。

 

「インナーチャイルドって一体何?」というと、その言葉の通り「人間の心の中にいる小さな子供」のことを言い、自分の潜在意識の中に潜んでいます。

 

インナーチャイルドは、主に幼少期、いわゆる子供時代の意識のことを指します。

 

インナーチャイルドは、実際にその姿や形を人間が見ることはできません。

というのは、意識の中に潜伏している存在であるからです。

 

ところが、意識というのは時間を超えます。

 

え?時間を超える???

そうなんです。意識は時間を越えるのです。

ちょっとわかりにくいかもしれませんが、もうちょっと具体的にお話をしていきますね。

 

例えば、今、この瞬間のことを考えてみましょう。

今この瞬間、あなたは、どの場所でこの記事を読んでいますか?これが「今現在の状況」です。つまり、意識も身体も「今現在にある」と言えます。

 

ところが、あなたの意識が過去に行ったり、逆に未来に行ってしまったとしましょう。

 

この場合、あなたの体はここにありますが、意識は過去のどこか、または未来のどこかにいるということになります。

 

例えば。今、あなたはパソコンの前。もしくはスマートホンでこの記事を読んでいるのが現実です。つまり、あなたの体はパソコンかスマートフォン(タブレット)の前に存在していますよね?

その状態で、小学校2年生の時の運動会をイメージしたとすれば、体は今にあるけれども、意識は過去に存在しているということになるのです。

 肉体的な成長と、心の成長は比例しないという事実

 

 

実は、あなたは、今、すでに成熟した大人かもしれませんが、あなたのインナー(心の内側)つまり、あなたの中に子供の意識、感情や感覚がまだ残っている場合が多々あります。

 

えー?わけわからない!!!という人のために、

もっと具体的に、誰もが持っている「感覚」を例に説明していきますね。

例えば、夜中の11時にアイスクリームが食べたくなったとします。
そしてあなたは今ダイエット中だとします。

この時、「えーーー、でも食べたいものは食べたい!!!」と思う感情は、インナーチャイルドが持っている意識だと言えます。

そして、「この時間に食べたら太るよね?」「健康に良くないよね?」という大人の意識が、インナーチャイルドの感情を抑え込んでいるという感じです。

 

このように、人間の肉体はある意味自動的に年齢と共に成長していきますが、心というのは場合によっては肉体と同じペースでは成長していかない場合があるのです。


その一例としては、大人なのにやることが子供っぽい人とか、逆にすごく若いのにしっかりしている人とか、身体と精神の成熟度は一概に一定レベルで成長していかないと言えます。

 

 

なぜインナーチャイルドが存在するのか?

 

私たち人間は、赤ちゃんとして誕生した瞬間(あるいはそれ以前)から現在に至るまで、たくさんの感情を味わっていきてきました。

インナーチャイルドというのは、子供の頃の感情が不完全燃焼となって「心の中で溜まった状態」です。

 

このインナーチャイルドは、体の成長と共に成長していくことなく、その時の年齢、感情のまま心に溜まっていきます。

 

つまり、子供の頃に達成しきれなかった想い、子供の頃の心の叫びと言っても良いかもしれません。

 

特に子供時代を子供らしく過ごせなかったりすると、大人になってから子供時代にやりきれなかったことを発散し始めるようになります。

 

例えば、本人に自覚がない場合も多いのですが、あなたの周りにいつも人間関係でうまくいかない人、なんだか子供っぽい行動や言動をする人、または人の話を聞けず自分の話ばかりしてしまうような人はいませんか?

 

もしかしたらその原因はその人のインナーチャイルドが満たされていないからかもしれませんね。

 

自分に関しては分からない方もいるかもしれません。

 

「いやいや、私は子供の頃は特に不自由もなく過ごせたから大丈夫」と思っている方も、それは大人のあなたの意識であって、あなたの子供時代の意識は果たして満足しているのでしょうか?

 

もし今現在、なぜだか分からないけど、

 

・自分に自信が持てない

・孤独感を感じる

・人からの評価が気になって仕方がない

 

など、自分以外の他人によって気持ちが左右されるようならば、あなたのインナーチャイルドが癒されていないというケースが考えられます。

 

または、あなたが自分に対して「わたしは何があっても大丈夫!」「わたしは私が大好き!」という絶対的自信や信頼がないのであれば、

 

あなたの中に何らかのインナーチャイルドが潜んでいる可能性が高いです。

 

なぜなら自分に対する絶対的自信や信頼は子供時代にどれだけ子供らしく、思うままに、自由に過ごせたかに影響しているからです。

 

 

インナーチャイルド(子供の感情)での満足とは???

 

実はインナーチャイルドの “思うままに”“自由に” というのは大人の感覚ではなく、子供の感覚で考えなくてはなりません。

 

例えば とある女性の場合の具体例をお話ししていきますね。

 

その女性は、毎年クリスマスにはサンタさんからのプレゼントをもらっていました。

何十年という期間、毎年欠かさずプレゼントをもらっていたのです。

ところが、ある時、自分が欲しかったものを貰えなかった年がありました。あの瞬間だけは鮮明に覚えています。

その時にもらえたプレゼントは、なんと「裁縫道具セット」だったのです。

 

サンタさんからは欲しかったものは貰えず、ただその代わりに貰った裁縫道具セットは大人の今でも使えるぐらいの実用性の高い優れものです。

 

大人になった彼女は、当時なぜそれを与えられたのかは非常によく理解できます。

もちろん、それがある種の愛情の形であったかもしれないことも理解できます。

 

しかしその女性の中のインナーチャイルドは違うのです。単純に満足していないのです。

欲しいものが貰えず、がっかりした感じ、仲良しのお友達は貰えて自分は貰えなかった切ない感じ、如何なる理由があったとしても子供に大人の事情、理屈は通じません。

 

つまり大人の感覚でインナーチャイルドを本当の意味で理解することは難しいかもしれません。

 

この記事をお読みになっていらっしゃる方の年齢はそれぞれかと思います。

 

そしてインナーチャイルドの存在の有無は現在の年齢に全く関係がありません。

 

年齢や立場によっては大人の自分の中にそんな子供の自分がいるなんて思いたくない、認めたくない方もいるかもしれません。

 

しかし例えば上司に対して、先生に対して、パートナーに対して、友人に対して、自分を認めてもらうことに一生懸命になっていたりしませんか?

 

認められないと落ち込んだり、自分の価値が揺らいでしまうことはありませんか?

 

認められたい

愛されたい

受け入れられたい

かまって欲しい

応援されたい

 

様々な承認欲求は大人になると形を変えて登場します。

 

その欲求の発信元はあなたの中にいる小さい少女、少年である場合が多いのです。

 

あなたが今どんな立場の人であれ、あなたの思考や行動に大きな影響を及ぼしているその存在、“インナーチャイルド”。それはあなた自身であり、あなたの一部なのです。

あなたのインナーチャイルドはすでに様々なシーンで顔を出しているかもしれません。自分にはインナーチャイルドなんか関係ない!と思う方もいるかもしれませんが、実は本人に自覚がないだけでどんな人の中にもインナーチャイルドは潜んでいるのです。

  

インナーチャイルドが顔を出すサイン

 

インナーチャイルドは実際にはどういう時に顔を出してくるのか?実際の例を挙げてご紹介していきますね。

前回もお話ししましたが、インナーチャイルドは心の中に潜む子供時代のあなたの意識です。そしてその現れ方は人それぞれです。ある程度成熟してから出てくることもありますし、本人は無意識(自覚がない状態)でも日常的に滲み出ている時もあります。

実際子育てにおいてご自身のインナーチャイルドが出現するケースというのが多いというのも事実です。。私は子供を育てた経験がないのですが、実際に子育てをされている方と私のある現場での体験談をご紹介します。

 

 

A子さんのインナーチャイルド体験談

 

A子さんは、私が勤務するフィットネスクラブのお客様のひとりで、私の哲学のクラスの受講者でもあります。

A子さんは、「運動することが大好きで、運動することはとても気持ちが良いこと」だと思っていました。そのため子供のB君にも運動部に入ることを勧め、B君は特に嫌がることもなく陸上部に入部したそうです。

B君は、毎日朝練の時間に間に合うように早起きをして、部活動に対する弱音や愚痴を言うことなく日々が過ぎていきました。そんなある日、B君の友人がA子さん家を訪ねてきて、こう告げたそうです。

 

B君、朝練にずっと来ていないよ。好きなことやらせてあげた方がいいんじゃないの?」

 

・・・と

この時初めてA子さんはB君が朝練に行くふりをしていただけで、実際には朝練に行っていなかったことを知ったとのこと。

その後、B君は陸上部をやめ、科学部に入部したそうです。

この時のことをA子さんは「陸上部に入ることを押し付けたつもりは全くなかったのですが、子供が母親である私に気を使い、朝練に行くふりをしていたこと思うと、なんかやっちゃったな….」と反省したそうです。

 

この話のどこがインナーチャイルドの潜伏なの?と思われる方も多いと思いますが、実は、A子さんは子供のB君の気持ちではなく、親であるA子さん自分の気持ちを優先させてしまっていたというところが、インナーチャイルドが顔を出してしまったということになるのです。

 

まだピン!とこない方もいらっしゃると思いますので、2つ目の実例をご紹介させていただきますね。

 

子供の習い事に隠れていたインナーチャイルド

 

2つ目のお話は、子供の習い事における例です。

子供の習い事、例えばピアノやバレエ、ダンスなどの教室の

体験に来られた方にレッスンを体験したかった理由を聞いてみると、

 

「バレエ(ピアノ、ダンス)は自分がやってみたかったけど、自分が子供の時に出来なかったから」

「バレエ(ピアノ、ダンス)に憧れはあるけれど、(親の)自分は無理だからせめて子供にやらせてみたい」

 

などの理由で来られる方が必ずいます。

 

ここで重要なのは、お母さんの想いと子供の気持ちが一致しているかどうかという事です。

 親だけ妙にやる気があって、子供は全然やる気がないというパターンがあります。

 

これはどんな習い事にも当てはまってしまうかもしれません。

 

 

インナーチャイルドと親子の関係

 

前述の2つのお話を、「インナーチャイルド」という側面から紐解いてみましょう。

 

未消化な感情がどこかに潜んでいると・・・

 

・自分の子供を通して自分の出来なかったこと、叶わなかったことを叶えたい!と思っている?

・子供には〇〇になって、〇〇の職業に就いて欲しいと思っている?

・子供の夢と言いつつ、実は自分の夢ではない???

・子供にやる気がないのは気のせい? 

 

これらは「親の立場」から考えても良いでしょうし、逆に自分が「子供の立場」で考えても良いと思います。たとえば、ご自身が「親」であれば子供に対してこういう気持ちを持っていないか?と紐解けるでしょうし、逆に自分が「子供の立場」で紐解くなら、自分が親のインナーチャイルドの犠牲になっていた(る)のかも?という考え方も成り立ちます。

 

さて、実際に思い当たる節がある方はいらっしゃいますか。自分が親の立場であれば、子供にやる気がない理由は「子供にはその気がない」とも言えるでしょうし、逆に自分が子供の立場で、親にどんなに言われても「自分にその気がないのでその気になれない」というのは当然のことと言えるのです。

 

子育てにおけるインナーチャイルドの現れ方は自分の子供にご自身のインナーチャイルド、子供の頃の未消化だった想いを発散するようなパターンです。このような例は、客観的には分かりやすいので見つけやすいかもしれません。

 

インナーチャイルドとして心に残った感情の行方

 

ここでひとつ別の角度から前述のストーリーを紐解くという作業をしてみましょう。

 

 先ほどのA子さんの例を思い出してみてください。B君は友人の報告により母親であるA子さんにB君は朝練に行っていないという事実が発覚がし、陸上部から科学部という全く違う分野、B君は本当にやりたかった道を選ぶことができました。

 

では、B君に「別の道」があったとして、それを推測したらどうなるでしょう?

 

B君がこのまま陸上部を続けていたらどうなったと思いますか?

もしかしたら自分で辞めることを選んだかもしれないし、続けていたかもしれないし、それは分かりません。

 

もし仮にB君が卒業するまで陸上部を続けたとしたら、B君の中には何らかの想いが残る可能性があります。これがB君の「本当にやりたいことをできなった」というインナーチャイルドとして残るかもしれないというのは想像できますでしょうか?そしてそれは大人になってからも何らかの影響がでてくるということを意味します。

 

もしあなたの中に自分のやりきれなかった想いを誰かに叶えてもらおうとしているのであれば、少し考えてみてくださいね。

 

特に子供の習い事において親と子でモチベーションが違いすぎたり、なんだか空回りしているような感覚があればそれはあなたのやりたい事であって、子供のやりたいことではないのかもしれません。

 

この記事を読んでいらっしゃる方の中で、「自分が子供である」というパターンの方は、自分の気持ちではなく「親の気持ちを優先」させてしまったり、もしくは「友人や彼氏、彼女の気持ちを優先させてしまう」という方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

そんな感情があなたの中で未消化になっていませんか? 

そんなことを紐解いていくという作業が、実はあなたの「心」にとって、とても大事だったりします。というのは、何かをやっていて心がブレーキをかけてしまう場合、実はその原因がインナーチャイルドだったりするのです。

 

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実は、大人になってから何かにチャレンジしようとして「心にブレーキがかかる」と言った経験を持っている人のほとんどの原因がこのインナーチャイルドだったりするのです。これに関しては、今後事実を少しずつこのサイトでも紹介していきますね。

 

今回は「誰の心の中にも存在しているインナーチャイルドというテーマでお話しししました。このインナーチャイルドを癒してあげることで「人間の心は成熟」していきます。次回からは「自分でできるインナーチャイルドの癒し」などについて触れていきますね。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

今日も応援しています。

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