自分の感情に振り回されていませんか?
みなはぴ・オブザーバーのMinna です。
自分探求をスタートさせていくと、自分の心や自分自身を俯瞰で見ることの大切さに気づくようになってきます。
そして、何かの事象に遭遇したときに、その事実と思考と感情を切り離す必要性にも気づいてくるのです。
ところが、「事実」と「思考」と「感情」と言うのは、子供の頃から私たちの心の中で絡み合っていて、さも1つの物体のように存在していたので、「切り離して考える」と言うのがとても難しく感じられたりします。
今回は、「事実」と「思考「と「感情」の切り離し方に付いてお話ししていこうと思います。
あなたにとって、何かしらのヒントになれば幸いです。
アラビアン○○ホテルでの幻想と落ち込み
以前、当時の仕事仲間だったSさんとインドへ旅行に行った時の話です。
私(Minna)とSさんは、その時の状況のことを「アラビアン○○ホテル事件」と後日談として笑い話にするときがあるのですが、この話が今回のテーマ「事実と思考と感情を切り離す」と言うテーマの参考になると思うので、少しお付き合いください。
Sさんと私がそのアラビアン○○ホテルに到着した後、そのホテルの部屋にチェックインしました。
ホテルといっても「ホテル」と言うのは名ばかりの日本でいうところの個人のマンションの1室をレンタルしているというイメージの宿です。
部屋はそれでも12畳程度はあったでしょうか?そのほかに8畳強ほどのキッチンと6畳ほどのシャワールーム+トイレがありました。
私も海外での旅、それもアパートを借りるというのも慣れていないわけではないのですが、正直、ワースト1位になるほど、掃除が行き届いていないというか?かなり汚い部類に入るお部屋でした。
汚いというのは、
1,もともとが古くて手の入れようもない汚さなのか?
2,掃除次第で綺麗にも清潔にも感じさせる汚さなのか?
という分類ができますが、
今回の「汚い」というのは、後者の方、ちゃんと掃除すれば気持ち良く過ごせるかも?と思える内容の汚さのホテルでした。
幻の落ち込み(感情の凹み)に飲まれてしまうと・・・
さて、そのホテルの部屋に案内された時点で、同行していた「Sさんの様子が一変。全く口も聞けないほど、落ち込んでしまいました。
その時のSさんの心情を、Sさん自身が記事として書いてくれているので、よろしければ参考になさってください。↓↓↓↓↓
さて、この時点での「Sさんの心情」をかいつまんでご説明すると、Sさんの思考の中でこの部屋を見る前までは、
〜 A の世界・・・事前にイメージした世界 〜
・この部屋は綺麗で素敵
・この部屋のイメージはこんな素敵な感じ
・この部屋で2日間を過ごす休日のイメージはこんな感じ
・この部屋ではこうやって時間を使おう!
こんな感じのイメージが膨らんでいたのだと思います。
ところが、チェックインした部屋が汚かったことで・・・
〜 B の世界・・・現実の部屋を見て入り込んでしまった世界 〜
・部屋とホテルが想像以上に汚かった
・素敵なインドの休日がもう台無し
・自分が予約したので、同行した私に申し訳ない気持ち
・こんな気分じゃ、素敵なインド旅行を楽しめない!
実際にチェックインした後の思考がこのように変わってしまったのです。
つまり、自分が空想した「Aの世界」と、実際に味わった「Bの世界」があまりにも違いすぎて、落ち込んで(凹んで)しまったというわけです。
実は、注目すべきて点は、
この「Aの世界」も「Bの世界」も、
SさんがSさんの中で勝手に作ってしまった
「幻想社会(仮想空間・想像の世界)」
だということに注目していただきたいのです。
え?部屋は汚かったのですよね?
だったらそれは事実ですよね?
と考える方もいらっしゃるかもしれません。
ところが、「部屋を汚い」と感じる感覚というのは「感覚」なので「絶対」ではないのです。
この場合でいえば、
私(Minna)とSさんの中の事実として、「この部屋は汚かった」とはなるかもしれませんが、
世界中の人から見た場合、この部屋は「汚い部類に入らない場合もある」ということになります。
なので、Sさんが感じた
〜 Aの世界 〜
・この部屋は綺麗で素敵
・この部屋のイメージはこんな素敵な感じ
・この部屋で2日間を過ごす休日のイメージはこんな感じ
・この部屋ではこうやって時間を使おう!
このAの世界は、Sさんの中の妄想になってしまうのです。
そして、Bの世界に関して言えば・・・
〜 B の世界・・・現実の部屋を見て入り込んでしまった世界 〜
・部屋とホテルが想像以上に汚かった
・素敵なインドの休日がもう台無し
・自分が予約したので、同行した私(Minna)に申し訳ない気持ち
・こんな気分じゃ、素敵なインド旅行を楽しめない!
・部屋とホテルが想像以上に汚かった
→ Sさんにとっては事実かもしれないがそうじゃない人もいる
・素敵なインドの休日がもう台無し
→ まだ、その部屋で過ごしていないのだから台無しかどうかはわからない。
・自分が予約したので、同行した私(Minna)に申し訳ない気持ち
→私(Minna)は、別に何も思っていなかったので、Sさんの思い込み
・こんな気分じゃ、素敵なインド旅行を楽しめない!
→まだインドの旅を味わっていないので、なぜこの時点で勝手に決めてしまったのか?
以上のように分析することができます。
「感情」と「思考」を切り分ける
前述のように、AとBの世界をSさん自身の「脳の中」で作り出してしまったSさんは、
それから1−2時間ほど、ベッドの上で凹んだ状態になり、ほとんど口も聞けない状態になっていました。
そしてその感情というのは、
「悲しい」「寂しい」「情けない」と言った
負の感情に脳を支配されてしまっていた
のではないかと思うのです。
さて、ここで冷静に考えたいことがあります。それは・・・
事実(出来事)は何だったのか???
という点です。
この場合の「事実(出来事)というのは、
Sさんがホテルを予約して、
そのホテルにチェックインした。
事実(出来事)というのは、
たったこれだけのことなんですね。
そしてその事実に対して、
Aの世界、Bの世界という思考が働いた。
感情って一体、何???
さて、ここで「感情」という言葉の定義をスッキリさせておきましょう。
感情というのは、その文字の通り「感じる」ということですね。
色々な捉え方があると思いますが、今回は1980年に感情の輪を提示した「Robert Plutchik」
さんの「感情の輪」を参照させていただいて説明させていただきます。
感情とは???
1980年に「感情の輪」を提示したRobert Plutchikさんによると、感情は8つの大きな要素に分けられ(下表参照)、左側が正の感情、右側が負の感情。それぞれが対比していると考えられています。
思考の裏側に隠された感情とは???
さて、ここで話を元の「Sさんのアラビアン・・・ホテル」の話に戻しますね。
Sさんの思考は、前述の通りに「Aの世界」と「Bの世界」を作り出し、そして結果として落ち込んだ(凹んだ)という状況を作り出しました。
では、ここでのSさんの感情は?を推測すると・・・(あくまでも私の推測ですが)
・失望
・自責の念
・悲しみ(こんな筈じゃなかった)
・・・と言った「負の感情」に満たされてしまった。
と言えることができるでしょう。
気持ちの切り替えと対処策とは???
実は同じ部屋にいて、私(Minna)がとった行動は「掃除」です。
Sさんの記事にも書いてありますが、今回のホテルの予約に関しては
・私にはホテルに関しては、何の予備知識もなかったこともあるし、
・Sさんに全てを任せたので、そのままを受け入れよう
と決めていました。
もともと旅行が好きなので、
海外でも色々な種類の宿を予約する場合も多いのですが、
海外ですから「日本のサービスを求めちゃいけない」ということは百も承知しています(笑)
また、たまたま(?)長年生きていることもあり、
自分で想像して自分で凹むという経験も数多くしてきているので、
自分で想像して・・・をやめる練習もしてきました(笑)。
なので、その環境を受け入れるしかない・・・というのは、私の中では当たり前のことだったのです。
そして、その時の私の気持ち(思考)といえば、
「その汚い空間に自分の身を置くとことが嫌だった」→「自分の身体がかわいそう」→「掃除しよ!」になったわけです。
塩水と風と埃で外が見えなくなっていた窓をピカピカに磨き、
置いてあった食器も向こう側が見える位までちゃんと洗い、
床も雑巾がけをして、
ベッドサイドにあったライトにかかっていた埃取り除き
etc….
を全部行って行ったら、
窓から海が見えるようになりとても気分が良くなりました。
そんなこんなしているうちに、さやかさんも最終的には掃除に加わり、ある程度居心地の良い部屋を確保することができたのです。
Sさんが落ち込んで2−3時間が経過する頃には、
Sさんの機嫌も少しずつ治り、南インドの街を楽しむ余裕が出てきたみたいです(笑)。
これが、Sさんの「思考」と「感情」が一体化してしまって、さらに「出来事」も一体化してしまった時のお話です。
なんて、偉そうに言っている私自身も、今だに、
事実(事件・アクシデント・出来事)と、
思考と感情が、ゴチャゴチャになって感じられる時がまだまだあります。
ただ、そのゴチャゴチャしている時間はだんだん短くなってきていて、
「私は、今、まだ感情の整理ができていないんだな」とか、
「この思考の裏側に隠れている私の感情は何なんだろう?」とか?
割と冷静に考えられるようになってきたのも事実です。
この記事を読んでくださっている方も、いまは全然かもしれませんが、
少しずつ練習していくと必ず「思考と感情と出来事」の整理ができるようになってきます。
多分ですが・・・
算数の計算問題とか?跳び箱が飛べるようになることと同じような感じで、練習の数(人によって異なるとは思います)で、だんだんとできるようになってくることなんじゃないかな???と私は感じています。
出来事と思考と感情を分ける・・・を目指したいと思う方は、少しずつでも良いので練習を繰り返してみてくださいね。
いつも応援しています。
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今日も訪れていただきありがとうございますm(_ _)m
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