問題が解決しない時、思考の整理はできていますか?
複数の雑務に追われる日が続くと、思考を整理できない人になることを知っていますか?
「上司に報告書を提出しなければならない」
「でも掃除を頼まれているのだった」
「自分の仕事もまだ残っている…」
こんな風に、必要に迫られて物事に取り組むほど、マルチタスクに優先順位をつけられなくなり、結果として思考を整理できない人になってしまうのです。
思考を整理できない人になれば、仕事上の評価や給料に障るだけでなく、人付き合いの面でも「融通が利かない」という印象を相手に与えます。
今回は、思考を整理できない原因と3つの対策方法をご紹介します。
①思考を整理できない原因は「脳に優先順位を伝達していないから」
私たちの脳は日々、膨大な情報量を処理しており、思考する事柄に優先順位をつけないとパンクしてしまうのです。
ここでいう「パンク」とは、思考を整理できなくなる状態を指します。
人間の脳の構造上、直近で覚えたタスク(短期記憶)は、最大でも7つ同時進行するのが精一杯だということを知っているでしょうか。
厳密に言えば、7つのことをいっぺんに考えられるだけでも「IQが高い人」と認識されるので、普通の人なら4つのことを同時に思考するのが限界です。
この事実を知らず、与えられたタスクを愚直にこなそうとするだけでは、思考は一向に生理されないままになります。
脳が1度に思考できる限界数を超えないうちに、物事の優先順位をつけましょう。
②思考を整理できる人・できない人の違い
会社の同僚の中に、同等の仕事量を与えられているにもかかわらず、自分より心に余裕のある人はいませんか?
自分だけが休憩をとる間もなく働き、相手は普段どおりに過ごしている…。
それなのに、同僚の方が仕事を終えるのが早いのはなぜでしょう。
これは、思考を整理できるかできないかの差に過ぎません。
仕事に使える時間、作業量、考え方の3つが類似していれば、タスクを処理する速度にも大きな差はつかないのです。
心当たりのある事例をもとに、思考できる人・できない人の違いを見比べてみましょう。
思考できる人 | 思考できない人 | |
部屋の状態 | 物の量が必要最小限しかない | 物の量が多い |
片づけの
得意/不得意 |
得意 | 不得意 |
話の長さ | 短い
(要点を簡潔にまとめて 結論から話す) |
長い
(前置きや過程の説明に手間取り、 結論は最後に言う) |
休憩の取り方 | 普段と変わらない | タスク量に左右される |
仕事・対人関係の悩み | ない/少ない | 多い |
心の余裕 | ある
(常に自分らしくいられる) |
ない
(常に考え事をして悩んでいる) |
思考できる人・できない人の違いを6つの観点から比較してみましたが、あなたはどちらに該当することが多かったでしょうか?
脳の処理速度が限界を迎えるほどの情報量を増やしてしまうと、心の余裕がなくなります。
その結果、あらゆるシーンで物事の優先順位がつけられないままになり、周囲に煙たがられて自己嫌悪に陥る人も多いでしょう。
③思考を整理できない人はどうなる…?
思考を整理できないままでいると「統合失調症」や「うつ病」になる危険性があります。
・統合失調症…思考がまとまらないままの状態が続く病気
・うつ病…日頃から受け続けたストレスなどが原因で感情の制御ができなくなる精神病
病気が重篤化してしまえば、仕事はおろか、他者とのコミュニケーションをとるのも難しくなってしまうでしょう。
④思考を整理できない時に実践すべき3つの対処法
長年の思考パターンを変えることは簡単ではないものの、ここで紹介する3つの対策方法を続けていけば、いつの間にか思考を整理できない癖が直っているものです。
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1番最初にやるべきことを決める
最初から複数の事柄の優先順位をつけることはできなくても、1番最初にやるべきことなら決められるはずです。
“私は、今この時間に何をすべきか?”を心の中で唱えるのがおすすめ。
どうしても他のことを考えてしまう場合は、瞑想や深呼吸をしてから取り組んでください。
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慣れてきたら、複数あるタスクの優先順位をつける
私生活だけならまだしも、仕事として行うべきタスクが1つしかない人なんていません。
1番最初にやるべきことを決めるのに慣れて来たら、複数あるタスクの優先順位をつけましょう。
ポイントは、「締切り日時・重要度・かかる作業時間」の3点を考え、業務に当たる優先順位を検討することです。
くれぐれも、緊急に迫られたタスクを後回しにして、個人的に好きな作業だけに取り組まないようにしてくださいね。
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余計な考え事で思考を整理できないなら、メモに書き出す
どうしても余計な考え事で思考を整理できないなら、悩みをメモに書き出しましょう。
“書く”という行為は、脳の判断力、記憶力を底上げするのに最適な方法です。
おまけにストレス発散効果もありますので、「書いているうちに思考が整理できた」という例も珍しくありません。
思考が整理できない原因、そのままの状態を放置しておく危険性を知った今、脳を有効活用するための3つの対策方法を実践してみましょう。
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