あなたが苦しいのは「今」ではないのかもしれない
私たちが生きているのは、
いつも「今」です。
昨日を生きることはできません。
明日を生きることもできません。
実際に何かを見たり、聞いたり、感じたり、行動したりできるのは、
・・・・
🌿 いつでも「今、この瞬間」だけ。
・・・・
当たり前のことなのですが、
私たちの頭の中は、なかなかそうなっていません。
身体は「今」にいるのに、
思考は昨日へ行ったり、
明日へ行ったり、
まだ起きてもいない未来へ行ったりします。
そして実は、
私たちが苦しくなっている時、
「今起きていること」ではなく、頭の中にある過去や未来に反応している
ことが少なくありません。
今回は、そんなお話です。
■ 「未来」を考えて不安になる
例えば、
「失敗したらどうしよう」
と思ったとします。
では、
今、失敗しているのでしょうか?
まだしていません。
「お金がなくなったらどうしよう」
今、生活できないほどお金がないのでしょうか?
そうでない場合もあります。
「嫌われたらどうしよう」
今、嫌われたという事実があるのでしょうか?
これも、まだ分かりません。
つまり、
・・・・
🌿 まだ起きていない未来を頭の中で作り、その映像に今の自分が反応している。
・・・・
ということがあるのです。
■ 不安そのものが悪いわけではない
ここは間違えないでくださいね。
「未来を考えるな」
という話ではありません。
未来を考える能力は、人間にとってとても大切です。
明日雨が降りそうだから傘を持っていく。
老後に備えて貯金する。
来月忙しくなりそうだから、今のうちに準備する。
これは、
未来を想像することで、今の行動を決めている
ので意味があります。
以前の記事でお話しした、
「考える意味のある思考」
ですね。
問題は、
未来を考えることではなく、
・・・・
🌿 考えても今できることがない未来を、何度も頭の中で繰り返すこと。
・・・・
です。
「失敗したらどうしよう」
「失敗したらどうしよう」
「失敗したらどうしよう」
と100回考えても、
失敗するかどうかは分かりません。
だったら、
「失敗しないために今できることはある?」
と考える。
あるなら、やる。
ないなら、
今はそこまで。
未来から「今」に戻ってくる。
■ 過去も同じ
未来だけではありません。
私たちは過去にもよく行きます。
「あの時、ああすればよかった」
「昔から私はダメだった」
「あの人にあんなことを言われた」
もちろん、
過去を振り返ることにも意味があります。
失敗から学んだり、
自分の考え方のクセに気づいたりできます。
でも、
・・・・
🌿 過去を参考にすることと、過去の中に住み続けることは違います。
・・・・
例えば、
昔、人前で話して失敗した。
その経験から、
「次は準備してから話そう」
と考えるなら、過去の経験を今に活かしています。
でも、
「私は昔から人前で話せない」
「だから今回も無理」
となったら、
過去の自分を使って、
今の自分の可能性まで決めている
ことになります。
■ 過去の事実は変わらない。でも「意味」は変わる
ここも面白いところです。
起きた出来事そのものは変えられません。
でも、
その出来事にどんな意味をつけるかは変わることがあります。
例えば、
過去に大きな失敗をした。
その直後なら、
「あの失敗のせいで人生がめちゃくちゃになった」
と思うかもしれません。
でも10年後、
その経験がきっかけで全く違う道に進み、
「あれがあったから今がある」
と思うかもしれない。
同じ出来事です。
・・・・
🌿 変わったのは過去ではなく、今の自分から見た“過去の意味”です。
・・・・
これは以前の記事、
「人は事実ではなく意味に反応している」
にもつながります。
■ 「過去も未来も幻想」というより……
「過去も未来も幻想」
という表現があります。
これは考え方として面白いのですが、
「みんなの幸せ」では、もう少し現実的に考えてみましょう。
過去に起きた事実はあります。
未来も、これから実際にやってきます。
でも、
・・・・
🌿 今、頭の中にある「過去」と「未来」は、どちらも思考の中にあります。
・・・・
昨日の出来事を思い出しているのは、
「今」です。
明日のことを心配しているのも、
「今」です。
だから、
過去や未来について考えて苦しくなった時、
一度、
「今、実際には何が起きている?」
と確認してみる。
これが「今に戻る」ということなのだと思います。
■ 「今、本当に困ってる?」
例えば、
「来月、仕事がなくなったらどうしよう」
と不安になった。
そこで、
「考えない!」
と無理に止める必要はありません。
まず現実を確認します。
・・・・
今、仕事はある?
YES。
来月なくなることは決まっている?
NO。
今できる準備はある?
YES。
だったら、その準備をする。
それ以上の部分は、
今考えても答えが出ません。
つまり、
・・・・
🌿 未来への不安を、「今できる行動」に変える。
・・・・
これができると、
漠然とした不安が少し小さくなります。
■ もちろん「今」本当に困っていることもある
ここも大切です。
何でも、
「それは未来を考えているからですよ」
ではありません。
今、身体が痛い。
今、誰かから危害を受けている。
今、お金が足りなくて支払いができない。
今、解決しなければならない問題がある。
これは、
今起きている問題
です。
だったら「今ここ」を感じて終わりではなく、
対処する必要があります。
つまり、
・・・・
🌿 「今ここ」に戻るとは、問題を無視することではなく、本当に今起きている問題を見分けることでもある。
・・・・
のです。
これ、結構大事だと思います。
■ 「今」を見ると、問題が小さくなることがある
私たちは不安になると、
一つの出来事からどんどん先を想像します。
例えば仕事でミスをした。
↓
怒られるかもしれない。
↓
評価が下がるかもしれない。
↓
仕事を失うかもしれない。
↓
収入がなくなるかもしれない。
↓
生活できなくなるかもしれない。
ちょっと待って(笑)
今起きている事実は、
・・・・
「仕事で一つミスをした」
・・・・
だけかもしれません。
それなら、
今やることは、
謝る。
修正する。
次からどうするか考える。
それだけです。
ところが思考さんは、
一瞬で何年も先まで行けます(笑)
だからこそ、
「今、実際に起きていることは何?」
と戻ってくる。
すると、
頭の中では巨大になっていた問題が、
現実の大きさに戻ることがあります。
■ 過去も未来も「今」のために使う
過去を考えない。
未来を考えない。
そんな必要はありません。
むしろ、
どちらも使えばいいのです。
・・・・
🌿 過去からは、必要な情報をもらう。
🌿 未来からは、今やることを決める。
・・・・
そして、
情報をもらったら、
また「今」に戻る。
過去や未来に、
ずっと住み続けない。
この感覚です。
■ ミニワーク:「それは今、起きている?」
不安になった時、
モヤモヤした時、
こんなふうに分けてみてください。
① 今、実際に起きている「事実」は何?
頭の中の想像を入れずに、
事実だけを書きます。
・・・・
② 私は「過去」と「未来」のどちらを見ている?
「あの時○○だったから」
なら過去。
「○○になったらどうしよう」
なら未来。
・・・・
③ 今できることはある?
あるなら、
それをやります。
・・・・
④ 今できることがないなら?
一度、
「これは今考えても答えが出ない」
と置いてみます。
そして、
・・・・
🌿 「じゃあ、私は今何をする?」
・・・・
に戻ってみてください。
■ 人生があるのは、いつも「今」
過去を振り返ることもできます。
未来を想像することもできます。
でも、
行動できるのは「今」だけです。
誰かに電話できるのも今。
謝れるのも今。
笑えるのも今。
休めるのも今。
やってみることができるのも今。
そして、
お茶がおいしいと感じられるのも、
誰かと一緒にいられることを感じられるのも、
ピアノの一音を聴けるのも、
・・・・
🌿 全部「今」です。
・・・・
だから、
過去や未来に行ってはいけないのではありません。
行ってもいい。
必要なら、たくさん考えてもいい。
ただ、
そこに行ったままにならない。
過去から必要なものを持って帰る。
未来を見て、今やることを決める。
そしてまた、
「今」に戻ってくる。
そんなふうに考えると、
「今を生きる」という言葉が、
少し現実的に感じられるのではないでしょうか。
そして、
頭の中が過去や未来でいっぱいになった時には、
一度だけ自分に聞いてみてください。
・・・・
🌿 「それは今、本当に起きている?」
・・・・
この一言だけでも、
思考さんに連れていかれた自分を、
「今」に戻してくれることがあると思います😌
