不安なときのこころの処方箋
──ちいさな魔法の使い方
ときどき、なんの理由もないのに、急に「不安」や「心配」がわいてくることってありませんか?
たとえば、
- 「もし失敗したらどうしよう…」
- 「なんか、みんなに嫌われそう…」
- 「この先ちゃんとやっていけるのかな…」
そんなふうに、まだ起きてもいないことを想像して、ひとりでこわくなってしまうこと。
それって、決して「弱いから」でも「ネガティブだから」でもないんです。
それは、あなたの中にいる「エゴちゃん」が、「あなたを守らなきゃ!」と一生懸命になっているから。
エゴちゃんってなに?
“エゴ”というのは、もともと「自分」という意味の言葉です。
心理学では、「自分を守ろうとするこころのはたらき」のことを指します。
わたしたちの中には、「心配しすぎるクセ」がある部分があります。
でもそれは、悪者ではなくて「できるだけ傷つかないように」「安心して生きていけるように」って、いつも先回りして心配してくれている、ちょっと怖がりな存在なんです。
この“心配性な自分”に、あえて名前をつけてみたのが「エゴちゃん」。
ちょっとかわいくて、ちょっと心配性で、ちょっとおしゃべりな存在。
イメージで言えば、映画『インサイド・ヘッド』に出てくるような、自分の中に住んでる“感情の小人たち”のひとりです。
エゴちゃんは、私たちを守るためにとにかく「不安」を教えてくれるんです。
でもその内容は、たいていが「まだ起きていない未来」のこと。
だから必要以上に怖がる必要はないんです。
小さな妹のように接してみる
そんなエゴちゃんの声が聞こえてきたとき、
「うるさいな」とか「もうやめて!」って追い出したくなることもあるかもしれません。
でもちょっと待って。
実は、エゴちゃんって「こわがりな妹」みたいな存在なんです。
すこしおばけが苦手で、知らない場所がこわくて、
すみっこのほうで「ねえね…だいじょうぶかな?」って不安そうに声をかけてくる、そんなちいさな妹。
その子に「うるさい!黙ってて!」って怒ってしまったら、もっと怖がって、もっと泣いちゃうかもしれないよね。
だから、こう声をかけてみてほしいんです。
「教えてくれてありがとう。でも今は大丈夫だよ。私がここにいるからね。」
心の中のちいさな妹を、なだめるように、安心させるように。
「大丈夫、私はちゃんとここにいるからね」と伝えてあげる。
すると、エゴちゃんもほっとして、だんだん静かになっていきます。
エゴちゃんは敵じゃない
わたしたちはよく、「不安=悪いもの」と思いがちです。
でも、不安を生み出すエゴちゃんは、本当はあなたの“味方”です。
ただ、少し心配性すぎるだけ。
そして、それだけあなたを大切に思ってくれているんです。
だから、もしまたエゴちゃんが話しかけてきたら、こう言ってあげましょう。
「心配してくれてありがとう。でも私は大丈夫。だから、安心してていいよ。」
このやりとりを何度か続けていくうちに、あなたの中にある安心感が、少しずつ育っていきます。
おわりに
今日もまた、ちいさな妹と手をつないで、
ゆっくりでいいから、前に進んでいきましょう。
あなたは、ちゃんと大丈夫。
そして、エゴちゃんも、もう安心して眠ってていいんだよ。
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